ガバナンスとはどういう意味
ビジネスシーンでは、日常生活ではあまり使われない言葉が使われ、時にはよく分からないまま会話の中で出すこともあります。
特に、いわゆる横文字については意味を正確にとらえて話しているのではなく、なんとなくの感覚的な使い方をしているケースも珍しくありません。
たとえば「ガバナンス」と「コンプライアンス」という言葉がありますが、どちらも企業の経営において重要な考え方で混同されがちです。
ガバナンスとは、基本的には「統治」、「支配」という意味を伝える英語です。
ビジネスでは、「コーポレート・ガバナンス」という2語を略して、単にガバナンスと言うことが多いです。
つまり、企業が自分の会社を統治するということを意味している言葉です。
では、企業は何を支配するのでしょうか。
企業を組織的に動かすために、社員や業務方針、製造ルールなどをしっかりと管理、支配するというのがガバナンスです。
全体としても、細部に至るまでも統率が取れているという考え方も伝えています。
コンプライアンスとは?
コンプライアンスとは、「法令遵守」を意味する言葉です。
企業活動を行う上では様々な法令を守る必要があります。
どんな企業にも当てはまるものとしては、個人情報の保護や社員に対する労働基準を守ることなどです。
業種によって、それぞれの業務に関係する法律が厳格に定められていることもありますので、それを守らないといけません。
このようにコンプライアンスというのは、社内で決めたルールを守るということよりも、外部、特に政府や自治体が定めている法令に従うという意味を持ちます。
ガバナンスとコンプライアンスの違いとは?
こうして見ると、似ているようでガバナンスとコンプライアンスには明確な違いがあることが分かります。
ガバナンスというのは、自分の会社の中で独自に定めたルールや管理法を守り、それを使って社内を管理することを意味します。
つまり会社が支配するという形を採るため、いわば会社が統治者なのです。
コンプライアンスについては、会社が自治体や政府によって定められた法律を守るから逆の立場となります。
つまり、会社が政府に従うという側になるわけです。
また、ルールを定めるのも自分たちではなく外部の機関と言うことになります。
もちろん、企業が健全な経営をしていくためにはコンプライアンスもガバナンスのどちらも徹底しなければなりません。
両方とも重要度が最高位にあるものですし、両者は密接な関係にあります。
そのため、常にこのどちらもしっかりと自社で守られているかということを考える必要があり、多くの企業ではチェックをするための専門の部署を設けています。